受験に悩んだら  

公立中高一貫校入試に備える
わたしたちも公立中高一貫校入試を目指すお子さんをもつことはしばしばあります.その試験は,一言で言うと,私学とはまったく異なる意味でかなり難しいと言えるでしょう.
私立入試であれば,難関校を除き,問題に対応するテクニックを身につけていれば正直なんとなかります.
また,特に関東であれば,1つのテクニックでさまざまな私学を受験することができます.
一方,公立の入試は,私立入試のテクニックを身につけていても,まったく通用しない,大人でも頭を抱えてしまうような問題が頻出します.
そして公立の場合は一般にいくつも学校を受験できないしくみになっています.

●公立の入試の特長

入試は「適性検査」とよばれ,
一般的には,
・教科複合型の記述試験
・作文試験
・面接やグループ討論の試験
からなります.

公立中高一貫校ができ始めた背景として,加熱・難化する私学受験(小学校での学習範囲から逸脱し,塾での高度な専門授業が必要になっている)の弊害を問題視されたこと,また,知識やテクニックではない,「考える力」「生きる力」を評価すること,などが挙げられます.
そのため,一般的な教科名の試験ではなく,「適性検査」という呼び方で主張しているのです.

それを受けた入試の特徴して,

・教科別の試験ではなく,教科が複合したような内容の問題になっている.
・大量の文章を読み,その中から解答に必要な情報を取捨選択する必要がある.
・解答を文章で答えることが前提である.
・知識のみで言えば,小学校の範囲内である.たとえば算数であれば,特殊算などを使う必要はなく,計算は完全に小学校範囲で対応できる.
・そのかわりに,小学校の範囲とも中学校の範囲とも言えない,資料を読み解く力などが重視され,大人でも顔負けの難易度である.
・あるテーマをもとに,自分の主張を展開する作文試験を設定する.
・他社との関わりを評価するための面接,グループでの議論を試験として設定する.

どちらかというと,いかに覚えてきたか,ではなく,
いかにその場で考えたことを表現できるか,が重視されるといえるでしょう.
ただし,対策が不要ということではありません.後述する「公立に強い塾」が顕著であるように,結局は塾での対策が効果的です.

●独特の対策

知識という意味では,中学校の先取りや,特殊算などの習得は必要ありません.
私学受験の場合は,小学校の学習範囲を大きく超えた内容が出題されます.しかし,公立の場合は基本的に小学校の範囲の知識で解けます.
ただし,相当高い理解度でその知識を身に着けている必要があります.
そのうえ,問題は一般的に,大量の文章と,グラフ・表・写真・図版などの組み合わです.ほとんどの小学生は,このような問題に対応する経験がありませんので,結局専門の対策をしなければいけません.

作文については,すばやく大量に書く力が必要で,また,自分の考えを書くために,たくさんの「引き出し」が必要です.
そのため,理想的には長期の対策が望まれます.
受験まで数年間の家庭生活で,さまざまな体験をしており,その体験をすばやく引き出せるようにしておく必要があるでしょう.
作文の書き方については,型があるため比較的簡単です.
一例として,
最初の段落に自分の主張を書き,
次の段落とその次の段落には,自分の主張を支持する経験や見聞きしたことなどを書きます.
最後の段落で,自分の主張を別な言葉で言い換えます.
このような構造で書くとよいでしょう.
このような決まった型をもった作文は,正確には「小論文」です.

一般の方には,作文も小論文も同じようなものだととらえられがちです.
そのうえ,日本の教育ではそもそも両者の明確な違いは意識されません.
人によっては,作文は,自分の感情を表現するいわゆる「感想文」であり,論説文は,自分の主張を根拠持って行う,いわゆる「説明文」であると区別します.
こう考えた場合,適性検査の作文は「作文」ではなく,「小論文」といえます.

面接(個人面接やグループ面接)やグループ活動が検査として課されている場合も多く,その対策も必要です.

●対策ができる塾

適性検査は独特で,近年の安定した人気もあり,合格のためにはしっかりした対策が必要です.
その地域の中高一貫校に強い塾があることが多いので,そこに通うのが一般的でしょう.
たとえば都内でいうとenaの合格率がダントツです.周辺では千葉の市進,神奈川の湘南ゼミナール,さいたま浦和のあずま,などが有名です.
これらの塾では専門のコースがあり,学校ごとの適性検査情報の入手にも力を入れています.

ただ,多くのご家庭では,公立だけをねらって一発勝負になるケースより,私学との併願が多いでしょう.
その場合は,大手の塾で私学を前提とした準備をしつつ,その塾で6年生から公立の対策も混ぜていくことが現実的かもしれません.

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