最後の半年は伸びる 最後の2ヶ月はもっと伸びる

受験直前の2ヶ月は,講師も驚くほどお子さんが伸びる時期です.
ただし,無理をしない適切な勉強法に気をつけましょう.


多くのお子さんの場合,受験の本番は2月のはじめででしょう.
9月ごろには学校説明会を聞きながら,最終的に受験する学校を調整します.
そして,その学校の過去問と,その学校と同じくらいの難易度の過去問を解き始めるのが一般的です.
おそらく,ご家庭でも過去問をそろえて解き始めるでしょう.
お母様,お父様に気をつけていただきたいことが次の点です.

1.過去問を問いて調子がよかったときは大げさに褒めます.悪かったときは怒らずに,淡々と答え合わせをします.

2.答え合わせのとき,お子さんに
「あー,これはわかってたな.本当は解けたな」
という問題がどれかを聞き,それを解き直すようにうながします.

3.全然分からなかったという問題は,そろそろほっておいてよいでしょう.

4.規則正しい生活を心がけ,夜遅くなりすぎないようにします.
見直しの終わらない塾の宿題や,過去問がたまっていくはずですが,気を取られないようにします.
すべてこなそうと夜更かししても,逆効果です.

できれば個別指導の機会を設けて,どの問題を落としてはいけないか,を講師に聞けるとベストです.
なぜなら,正答率の高そうな問題をきっちりおさえることが受験の成功に直結するからです.

ほとんどの講師がこう答えるでしょう.

難しい問題が自信をもって解けて合格できた,というケースはまれです.
難しい問題ができなくて合格できなかった,というケースもまれです.
そもそもあと半年の段階で,今までまったく解けなかった問題を理解できるようになり,逆転ホームランを狙おう,という考えは無理があります.
その学校のレベルで標準的な問題を落としてしまって合格できなかった,というケースはたくさんあります.

つまり,「ちょっとした考え違いで解けなかった」「あと少し知識があれば解けた」という問題に取り組んで,「確実に解ける」問題を増やしていくことが成功の秘訣です.

過去問を一度問いたあとは(問いたままにするというのは当然論外で),お母様,お父様が解けなかった問題を集めてください.
たとえば,ケアレスミスした問題を集めておいたり,苦手分野の問題だけを集めておいたりして,何回も解き直します.

このころになると,さすがにお子さんも真剣度がさらに増し,

そして,残り2ヶ月となった,12月からがラストスパートの時期です.
ただ,このラストスパートは,マラソンのように「全力を振り絞って,最後はふらふらになるまで…」とは全く異なります.

これまでに問いてきた大量の過去問があるはずです.それを解き直して,確実に取れる問題を取れるようにします.

やるべきではないことを挙げておきましょう.
まず第一に,不安が増さないようにします.
具体的には,

・苦手な分野をだらだらと勉強することは避けます.
この段階では,新しいことを詰め込むことはしません.
社会や理科の苦手な分野の対応は,1日に終わる程度の量に細かく区切って進めていきます.
こうすると,1つ1つ進んでいる実感があり,実際そうなります.
苦手な分野に長時間かけても,不安になる一方です.

・暗記はしない.
この段階で,ただ用語を覚えるだけの時間はもったいないので避けましょう.
用語を覚えても,問題の中でうまく使えるようにはなりません.

・まとめノートをつくらない.
ときどき,ていねいなまとめノートをつくるお子さん,ご家庭があります.
これは逃避ですので気をつけましょう.

・新しい過去問を買ってはじめる.
取り組む問題が不足してきたならいいのですが,一般的にはこれまでに過去問を十分そろえているはずです.これまでの問題を解くことが定着に有効です.

・体調を整えるという理由で勉強の手を抜く.
これもときどきみられますが,これほどもったいないことはありません.
最後の2ヶ月は講師も驚くほどお子さんの伸びる時期です.
無理をしてはいけませんが,手を抜いてもいけません.
これまでと同じペースでコツコツと進めていきましょう.

これらに気をつけて,着実に過去問を解き直し,解ける問題を確実に解けるようにしていきましょう.
もうひとつ,お子さんが落ち着くような環境づくりのポイントです.
お子さんがこれまでの数年間,受験準備に取り組んできた前進してきた・努力してきた事実を,目に見える形にしておきます.たとえば,調子がよかったときの模試や過去問を机の前にはっておいたり,これまでに問いてきた過去問を見えるところに積み上げたり,などです.