回路の性質のまとめ
基本として,一番簡単な電池1個と豆電球1個の回路,豆電球2個の直列回路,豆電球2個の並列回路をくらべていきます.
【基本の回路】
※この基本の回路で,回路に流れる電流を1とします.この回路を基本として,これから話を進めます.

ルール1 電流の大きさは豆電球の前後で変わりません.

【豆電球2個の直列回路】
ルール2 電流がかならず通る一本道の豆電球がある → その回路は直列です.
※直列回路の電流は…


ルール3 豆電球の直列回路は,豆電球の数だけ電流が流れにくくなります.
次の場合,電流をじゃまする豆電球が2つあると考えます.【基本の回路】と比べて流れる電流が$$\frac {1}{2}$$に減ります.


減った電流が回路全体に流れる電流です.
※それぞれの豆電球に流れる電流を足してはいけせん.


【豆電球3個の直列回路】
豆電球3個の直列回路であれば,回路に流れる電流は$$\frac {1}{3}$$になります.


このとき,流れる電流が$$\frac {1}{3}$$ということは,電流を起こそうとする電池の力が$$\frac {1}{3}$$ですむということです.すると電池は3倍長持ちします.
実際は,豆電球を3つ直列につなげると,豆電球はほぼ光りません。つまり,
ルール4 同じ豆電球であれば,豆電球に流れる電流が大きいほど明るくなります.
【豆電球2個の並列回路】
ルール5 電池からきた電流が枝分かれできる → その回路は並列です.


※直列回路の電流は…
ルール6 「並列回路では2つの回路がある」と考えます.並列回路は枝分かれの数だけ,電流が流れやすくなります.




つまり並列回路の電流は…


※枝分かれした電流が合流する時,電流を足します.それが回路全体に流れる電流です.電流を足し忘れてはいけません.

【豆電球3個の並列回路】
回路全体に流れる電流を求めるときは,合流した電流を足します.

つまり
1+1+1=3
回路に流れる電流は3です.

※並列回路だと,電池の持ちは短くなります.
流れる電流が3倍ということは,電流を起こそうとする電池の力が3倍よけいに必要ということです.すると電池は$$\frac {1}{3}$$の時間で切れてしまいます.
以上,豆電球の並列回路・直列回路のルールをまとめました.