豆電球は「流れにくさ」をもっていて,電流はうかいろがあれば豆電球をさけて流れる性質があります.
たとえば次のような回路だと,豆電球に電流は流れません.
なぜなら…
豆電球に電流が流れずに,電流が電池に戻ることができるからです.
このような状態を「ショート」といい,このような回路を「ショート回路(短絡回路)」といいます.
ショートの部分を見つけるには,電池の+極から「迷路の感覚で」電流をなぞってみましょう.豆電球をうかいできるなら,その部分がショートしています.
次のような回路も,同じようにショート回路です.
次のように,電流は豆電球を通らずに+極から-極に流れることができます.こういった場合は豆電球には電流が流れません.つまり豆電球は光りません.
次の場合もショート回路です.
※ちなみに,こちらであつかった,次の回路と紛らわしいので気をつけましょう.これは乾電池の並列回路です.
※実際にショート回路を組んではいけません.導線や電池に大きな電流が流れ発熱するため危険です.
問題では,しばしば「豆電球をはずす」という表現がでてきます.豆電球を外した部分が直列回路の一部であると,その回路は切れてしまいます.豆電球をはずしたことで,回路が断線したからです.
次のような回路で考えます.
この回路は全体的には豆電球の並列回路です.(ア)と“(イ)のかたまり”に電池からきた電流が枝分かれできます.
ただ,次のように(ウ)と(エ)の関係は直列回路です.
ここで次のように(ウ)の豆電球をはずします.
すると,次のように(ウ)の部分が断線して,(エ)には電流が流れなくなります.並列回路の(ア)には電流が流れるので,豆電球は光ります.
このように,電流の流れを追いかけて,ショート回路なのか,断線回路なのか判断しましょう.
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